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マウスウォッシュの6つの成分を比較してみる

mouthwash-bugaihin.jpg

マウスウォッシュ、あなたはなにを使っていますか?
リステリン?GUM? クリニカ? モンダミン? コンクールF?

マウスウォッシュに使われている主要な有効成分は、次の6つです。
それぞれ長所(メリット)と短所(デメリット)があります。
比較しながら、あなたに合ったものを選びましょう。

 

マウスウォッシュの有効成分を比較すると…

1.リステリン

マウスウォッシュの代表といえば、リステリン。
主成分は、タイム(チモール)、ユーカリ、ミント、ウィンターグリーンの4つのハーブから抽出したエッセンシャルオイルから成っています。

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長所:

  • どこでも売られていて買いやすい

  • 価格が安い  

  • 殺菌効果がとても高い  

  • バイオフィルムにも浸透する  

 

リステリンは、意外に殺菌効果は高く、試験管内の試験では、下のCPCやCHXと比べると最強の結果を残しています。
出典:An in vitro comparative study determining bactericidal activity of stabilized chlorine dioxide and other oral rinses.

また、リステリンは、バイオフィルムに浸透して殺菌するという画像データもあります。
出典:リステリンのエビデンス


短所:
とくにはありませんが、歯科医のサイトを含む一部のサイトで、以下のような批判があります。が、その根拠についてははっきりません。

  • 効果持続時間が短い?

  • 酸性なので歯が溶ける?

  • 刺激が強すぎる

 

主な商品:
リステリン(ジョンソン・エンド・ジョンソン)

2.CPC(塩化セチルビリジニウム)

CPC(塩化セチルビリジニウム)は、いろいろな市販のマウスウォッシュに幅広く使われている殺菌成分です。

cpc-mouthwash.jpg

長所:

  • どこでも売られていて買いやすい

  • 薄い濃度であっても殺菌効果が高い

  • 価格も安く続けやすい

 

CPC(塩化セチルビリジニウム)は、たとえ0.05%という薄い濃度でも、浮遊性の細菌を死滅させるほどの高い殺菌効果があります。

出典)ライオン CPCの殺菌力データ(歯科関係者のみ閲覧可)

短所:

  • バイオフィルムのなかの細菌には効かない

CPCは浮遊性の細菌には効果はありますが、バイオフィルムには浸透しません。
CPCは、電荷的にはプラス(+)の性質を持っていて、バイオフィルム上にあるマイナスの電荷を持つ細菌をくっついてしまって、バイオフィルムのなかに入っていかないためです。

 

主な商品:

GUMデンタルリンス(サンスター)、クリニカ(ライオン)、モンダミン(アース製薬)など
 

3.CHX(クロルヘキシジン)

CHX(クロルヘキシジン)は、CHG(グルコン酸クロルヘキシジン)と表記されることもあります。
唯一、歯周病菌に効果があると言われて、歯科で推薦されることも多いコンクールFの成分です。

chx-mouthwash.jpg

長所:

  • 長時間効果が持続すると言われている

  • 歯医者が勧めているところも多い

  • 価格も安く続けやすい

 


短所:

  • 殺菌力は他の成分(リステリン、CPC)に劣っている

  • バイオフィルムには効かない

  • 歯が黄ばむ

  • 市販されているものは、濃度が薄い

試験管上の試験では、コンクールFの10倍のCHXを含んだマウスウォッシュでも、1分以内に死滅できない歯周病菌がありました。

出典)An in vitro comparative study determining bactericidal activity of stabilized chlorine dioxide and other oral rinses.

また、上のCPC(塩化セチルビリジニウム)と同様に、電荷的にプラス(+)の性質を持つためにバイオフィルムには浸透しません。そのため、バイオフィルム内の細菌はほとんど減らせません。

出典)ライオン 殺菌剤IPMPの実力​

加えて、ステインが付着しやすいという問題があるようです。Amazonのレビューでも、歯が黄色くなった、というクレームが多く見られます。

主な商品:コンクールF(ウエルテック)、バトラーCHX洗口液(サンスター)
 

4.IPMP(イソプロピルメチルフェノール)

IPMP(イソプロピルメチルフェノール)は、ライオンのシステマやデントヘルスなどに使われていて、バイオフィルムに対して「浸透殺菌」すると謳っています。

systema-dentheath.jpg

長所:

  • バイオフィルムに浸透して殺菌する

 

IPMP(イソプロピルメチルフェノール)は、電荷を持たないので、CPCやCHXのようにバイオフィルムの表面で止まることなく、内部に浸透していきます。

ライオンのデータでは、バイオフィルムへの浸透性は、CPCやCHXがゼロに対して、60%近くあることになっています。そのため細菌は、CPC、CHXに比べて、数十万分の1に減少しています。

出典)ライオン 殺菌剤IPMPの実力

短所:

  • ミュータンス菌などむし歯菌に対する殺菌力は?

 

IPMPは、たしかに歯周病菌に対しては効果が認められています。
が、むし歯菌に対してはよくわからないようです。

 

そのためか、ライオンの場合、
・クリニカ(CPC)は、むし歯予防に
・システマ、デントヘルス(IPMP)は、歯周病予防
とはっきり使い分けています。

 

なぜ、システマ、デントヘルス(IPMP)でむし歯予防を謳わないのか?ということが気になります。

 

主な商品 :

システマEX(ライオン)、デントヘルス(ライオン)、ハピカエース(松風)

5.L-8020

L-8020は、広島大学で開発された「まだむし歯になったことのない子どもの口から発見された乳酸菌」です。

口内でこの乳酸菌を増やすことで、むし歯菌や歯周病菌が減少すること、バイオフィルムの形成に対する抑制効果があることが発表されています。

参照: L8020乳酸菌とは 

l8020-mouthwash-01.jpg

長所:

  • 殺菌剤不使用で安全である

  • 口内の良い菌まで殺してしまわない

 

短所:

  • 独特の風味がある

  • 臨床試験による科学的なエビデンスは少ない

 

善玉菌まで殺すことはないというのは、L-8020のいちばんの魅力だと思います。
私も試してみましたが、漬物のような、この乳酸菌独自の風味がします。慣れない人がいるかもしれません。

 

6.パーフェクトペリオ

パーフェクトペリオは、虫歯菌や歯周病菌を10秒間うがいすることにより、バイオフィルムを破壊して、むし歯菌、歯周病菌をほぼ完全に殺菌(溶菌)することが出来ると言われています。

有効成分は、次亜塩素酸電解水=HClO(次亜塩素酸)とNaHCO3(炭酸水素ナトリウム)です。

全国で200軒を超える歯科医で、パーフェクトペリオを使った治療が行われていますが、、通販でもパーフェクトペリオが買えるようになっています。

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長所:

  • バイオフィルムを破壊する

  • むし歯菌・歯周病菌に対する殺菌力も強い

 

短所:

  • 味がひどい 最初はハイターのような味

  • 通販では、値段が高い 1カ月分3,240円から4,800円

 

まとめ

以上、6つの成分について、殺菌力やバイオフィルムへの浸透性を表にまとめると、次のようになります。

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パーフェクトペリオの詳細は、楽天市場「お口と健康専門店」からどうぞ

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